お金に執着して安心したくても、安心も幸せも手に入るとは限りません。お金に振り回された結果、自分自身も周辺の人間関係も失ってしまうことがあります。
本記事では、お金に執着してしまう人の特徴や心理、その末路について徹底解説していきます。
お金に執着しすぎる人に共通する9つの特徴

お金に執着しすぎる人には、共通して表れてくる特徴があります。買い物に臆病になったり、他人のお金に干渉したり、自分自身の安心感もお金に左右されたりします。
お金に対して安心して向き合うことも大切なのに、執着してしまうことで安心どころか、不安に苦しみ続けてしまいます。
そんなお金に執着してしまう人の9つの特徴と末路もあわせて解説していくので、自分に当てはまっていないか振り返ってみましょう。
お金の話ばかりしてしまう
お金に執着している人のもっとも分かりやすい特徴の一つに、「お金の話ばかりしてしまう」があります。日常会話にお金の話題を頻繁に持ち込み、買い物の値段や収入、自分の預金額、他人の資産額にまつわる話に偏ってしまう特徴です。
心理学的に見ると、お金の話に固執してしまう理由は、「安心感不足」と関連している場合が非常に多くあります。
安心して暮らしていく上でお金は確かに重要ですが、その安心感が足りない心理状態にあると、お金という安心材料に依存してしまいます。何気ない世間話ですらお金に結びつき、不安の裏返しというかたちで口にしてしまうのです。
また、この特徴の裏には「他者より優れていたい」とする心理も隠れていることがあります。お金の話にこだわることで、自分の地位や安心感を確保したい心理です。結果的に周囲に「またお金の話?」と思われるようになってしまう上に、下手するとマウントを取っている嫌な人にも見られてしまうでしょう。
お金の話ばかりしてしまう行動パターンに気付いたら、自分自身が満足して暮らせているかどうか、根底にある考えを整理してみることが大切です。
1円単位にこだわって他人と揉める
お金に執着している人は、1円というごく少額のお金に対しても非常にこだわる特徴があります。買い物のお釣りや割り勘の額、振込み時の手数料に至るまで、すべてキッチリしていないと気が済まない心理です。
心理学的に見ると、このこだわりには「安心感の不足」と「他者に奪われたくない警戒心」が根ざしている場合が少なくありません。1円程度の少額にこだわってしまう理由は不安の表れなのです。
「少しでも損をしてはいけない」と身構えてしまう結果、周囲との対立に発展してしまいます。
例えば、飲み会の会計時に「1円足りない」と言って他の人に払いや足算に口出ししてしまうケースもよくあります。周りにしてみれば「数円くらいいいでしょ」と感じるような問題ですら、自分にとっては重大に考えてしまいます。
このように1円単位にこだわって他人と揉める行動パターンも、お金に対して抱えている心理的安心感の不足に起因しているのです。
極端に倹約して安心して買い物ができない
お金に執着している人は、買い物に対して非常に臆病になる特徴もよく見られます。必要なものですら買うべきかどうか迷い込み、安心して買い物をする感覚が持てません。
心理学的には「将来のお金不足に対する漠然とした不安」と「安心してお金を使う体験不足」が複雑に絡み合っています。安心して買い物に臨めない理由は、自分自身が「浪費してはいけない」と強く思い込み、お金が足りなくなる最悪のシナリオを想像してしまうからです。
例えば、日用品の買い足しも必要最小限に抑えて買う、家族にプレゼントしたくても「もったいない」と買い渋ってしまうような行動です。結果的に生活の満足度も下がってしまいます。安心して買い物をしてこそ、自分自身も周りも幸せに暮らせることに気付きましょう。
買い物に臆病になる心理パターンも、お金に対して安心して向き合えてこなかった問題の表れです。安心して消費して自分自身の幸せに活用してよい認識に変えていくという視点こそ、お金に振り回された人生から解放してくれます。
人間関係もお金に結びつけて考えてしまう
お金に執着している人は、人間関係までもお金と結びつける特徴があります。家族や恋人、友人との付き合いや助け合いも「お金にどう影響するか」で考えてしまう心理です。
心理学的には「お金で裏切られる不安」や「お金がきっかけで人間関係が終わるかもしれない不安」が作用しています。
具体例には、「あの人にお金を貸したら帰ってこないかもしれない」と警戒して助けたい気持ちに蓋をしてしまう、「プレゼントも後に借りにされたらどうしよう」と考えてしまう心理です。
また、「おごってくれるから付き合う」と「お金に余裕がないなら付き合わない」といったお金中心で考えてしまうパターンもあります。お金という基準に頼って人間関係を決める材料にしてしまうことで、真の信頼関係も築けません。
お金を失う怖さに縛られてチャレンジに臆病になる
お金に執着している人は、お金を失う怖さに縛られてチャレンジに臆病になる特徴もよく見られます。生活する上でお金は非常に大切という心理がある分、「少しでも失うリスクが伴う行動」を避けようとする気持ちになってしまいます。
心理学的に見ると、この裏には「安心の土台を揺るがしたくない」とする心理が働います。例えば、転職にチャレンジしたくても「収入が下がったらどうしよう」「職場に馴染めなくてすぐに辞めてしまったらどうしよう」と後ろ向きになったり、自分自身に投資してスキルアップする機会も「お金が無くなったら安心して暮らせない」と考えて二の足を踏んでしまいます。
結果的に、チャレンジしてこそ掴める成功も自ら手放してしまいます。チャレンジは不確実性も伴いますが、失敗することが100%悪いことではありません。
他者の成功や失敗を参考にし、自分の可能性を広げるためにも新しいことに挑戦してみましょう。
お金の有無によって自己評価も変動してしまう
お金に執着している人は、お金の有無によって自己評価も大きく揺れ動きます。預金額が増えた時に安心して、自分に価値があるように感じる一方で、口座に余裕がない時には「ダメな人間だ」と自己否定してしまいます。
自分自身の魅力もお金次第で変動してしまうと、自信も安定せず、不安に振り回されたまま日常生活を送ってしまいます。
お金で自分を評価していると、臨時収入があって気分がよくなったり、大きな出費に直面して落ち込んだり、お金一つで精神が不安定になります。
お金に振り回された自己認識から脱して、自分自身の真の価値に気付くことが大切です。
他人の収入や資産に対して異常に興味を抱く
お金に執着している人は、他人の収入や資産に対して異常に興味を抱く特徴もよく見られます。周囲の給与額や貯蓄額、不動産の有無に関して必要以上に気にして比較してしまいます。
心理学的には、「自身の現状に満足していない」ことが挙げられます。自分の収入事情に満足できない結果、他人という「ものさし」で安心感を図ろうしてしまいます。
例えば、「あの人より少ない」と感じた時に落ち込み、「あの人より多い」と分かって安心して、自分の幸せは他人次第で揺れ動きます。他人の経済状況にばかり視線を向け続けることで、自分自身の安心も自尊心も揺れて、不安に苦しみ続ける負のループに陥ってしまうでしょう。
他人と比較せず、自分自身が安心して暮らしていく心がけこそ、お金に振り回された心理から解放してくれます。
「お金さえあれば幸せになれる」と思い込みすぎている
お金に執着している人は、「お金さえあれば幸せになれる」と思い込みすぎている特徴も見られます。安心して暮らしていく上でお金は確かに大切ですが、お金だけですべての悩みが解決して幸せに直結するという考えに偏ってしまうのは危険なことです。
お金という外的条件に頼ろうとするあまり、そのお金次第で苦しんでしまうことになります。
例えば、「○○円あれば安心」と設定しても、達成後に安心して幸せに感じるより「次は○○円必要」と、不安もまた大きくなるケースです。
幸せは、お金だけに左右されるものではありません。
ネガティブ思考に偏って安心して生きられない
お金に執着している人は、ネガティブ思考に偏って安心して生きる感覚を持ちにくくなります。安心して暮らすよりも、「足りなくなったらどうしよう」と最悪の事態ばかりに気を取られてしまう心理です。
心理学的に見ると、このネガティブ思考の裏には「安心を得たいという強い願望」と「安心してはいけないという認識」の対立があります。安心して気を緩めた瞬間に、お金に関する問題に直面してしまう不安があるのです。
例えば、臨時収入があっても「どうせ後ですべて出ていってしまう」と考えて喜べない、将来に備えて蓄えても「まだ足りない」と安心して休めないパターンです。ポジティブに安心して生きたいという気持ちこそ、自分自身を苦しくしてしまいます。
お金に執着しすぎる人の末路とは

お金に執着して生き続けた結果、どうなるのか。安心して暮らしたくてお金にこだわってきたはずなのに、最後には安心も幸せも遠ざかってしまいます。
お金に執着して生きた後に待っている末路について解説していきましょう。
人間関係に溝が生まれて孤独になる
お金に執着していると、周辺の人間関係に溝が生まれていきます。家族やパートナー、友人も、自分の価値観と合わないと思ってしまいます。
相手も「いつもお金のことばかりでうんざりだ」と敬遠し、いつのまにか周囲に誰も残ってない「孤独」を抱えて生きる末路に向かいます。
いつまでも満足感も安心も得られない
お金に執着しすぎると、どれだけお金を手に入れても「もっと必要」と感じ続け、いつまでも満たされません。
「まだ足りない」「いくらあっても不安だ」と感じる負のループに陥り、不安に苦しみ続ける末路に行き着くでしょう。
本当の幸せも視野から遠ざかっていく
お金にばかり執着して生きると、本当に大切にすべきものを失ってしまうことがあります。家族の絆、安心して眠る喜び、他者との分かち合いや成長という幸せも遠ざかってしまいます。
安心して暮らしたかっただけなのに、お金に執着しすぎた結果、自分自身の幸せを遠ざけてしまう皮肉に満ちた結末です。
まとめ
お金に執着しすぎる人にはさまざまな特徴がありますが、共通して「不安を感じやすい」ことが挙げられます。
お金という安心材料に頼ろうとせず、他者との信頼関係を損得勘定抜きにして築いていくことが大切です。
お金が原因で家族や友人と縁が切れてしまうと取り返しがつかないことも多いので、自分はお金に対して執着していることがあるか、今一度考えてみましょう。